この記事は2009年9月14日にCNET JAPANへ投稿したものです。
ネットショップでは衝動買いはコンバージョンレートを高めます。しかし衝動買いというのはどうも漠然としているので、購買プロセスや購買心理面 で考えて衝動買いに心理的なプロセスはあるのか考えて見ました。まず衝動買いの定義というものを改めて考えてみます。ところが、この定義をいろいろな人に 聞いたのですが、人によって本当にまちまちであり、その人たちの意見も含め、あらためて自分なりに定義してみます。(ただし日用品は除きます。)
1.計画性がなかった購入は勿論だが、計画性があっても、前倒しで購入したのは衝動買い
2.急にその商品を知り、買ってしまったのは衝動買
い
3.以前から気にはなっていたものも含むがまだ購入しようとは思っていなかったが購入してしまったのは衝動買い。
4.衝動買いするとあ
とで後悔すると言われるが、計画的に購入しても後悔することがあるので、あとで後悔してもそれは衝動買いとは言えない。
5.ほしかったものが、な
かなか手に入らない商品。たまたまそこで売っていた。(これは衝動買いかどうか判断が難しいが衝動買いとしておく)
6.人から言われて、何となく
良さそうと思いすぐさま購入。
さらに言葉的にみれば、衝動買いは「買った」ではなく「買ってしまった」と
いう感じで多少の後ろめたさがついてくる。
今度はこれを購買プロセスに当てはめてみます。購買プロセスには有名なAIDMAの法則があり、これに
当てはめてますが、まずAIDMAをおさらいしてみます。
A:Attention 認知する
I:Interest 興味を持つ
D:Desire ほしくなる
M:Memory
記憶だが、自分的には購入後を想像
A:Action 購入
AIDMAの法則とは、概ねこの上記のプロセスに沿って購入されるが、購入するときには多くの場合、迷いが生じ、それは主にDあたりから始まり、買 う直前まで続くようです。
定義の1と2は、最初のAから最後のAまで一気に進むプロセスと考えられる
定義の3は、DとMに位置していたものが背中を押された感じで購
入
定義の5は、Mでいたものが、今を逃すと今度いつになったら買えるかわからないと脅迫観念に陥り、購入
定義の6はAIDMA全体を一気
に進むことであり、まさにテレビショッピングのように短い時間で購入プロセスを完了する。
一般にクチコミの多くは、まだ時間的余裕があり、自分自
身の思考・判断も多く加味されるので衝動買いとは言えず。購入の際には迷いが少ないのだろう。
このように衝動買いは単純ではなく、プロセスの各所から一気にActionまで進みます。この購買プロセスはネットショップに来店してからも、心理 からおすすめ・画像の表示方法・キャッチコピー・ユーザレビュー・リコメンドなどが顧客の画面遷移に影響を与え、商品を買い物かごに入れて、決済を完了さ せる動きになります。
ここではあえてしませんが、メルマガやネットショップ内での様々な要因が購買プロセスのどこに影響してくるのかを吟味すべきで、この成果はコンバー ジョンレイトに影響してきます。 したがって、十分な吟味をした上で、ネットショップの各要素の役割を決め、適用することで売り上げに反映されるのです。(加辺友明)
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